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【専門家必見】仕事や勉強に本当に効果のある専門書の読み方5つのコツ【M&Aアドバイザー税理士が解説】

専門書
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専門分野で働く人

『どの専門書も、分厚いし内容が難しくて読み終えるのがいつも大変…第一線で活躍する人たちは本当にこれらを全部覚えてるの?効果的な専門書の読み方を知りたい』

こんな悩みにお答えします。

 

結論からお伝えします。

専門書から、専門的な知識を覚えることは辞めましょう。

専門書の役割は、『必要なときに瞬間的に答えを見つけるためのツール』だと考えるようにしましょう。

 

この記事を書いている僕は、税理士として、上場企業や外資系企業をクライアントに、主にM&Aや組織再編、海外取引に関する税務アドバイザーとして活動しています。

大手企業や外資系企業の場合、組織再編税制や移転価格税制、連結納税などの複雑な制度に対する高度な知識を要求されます。

 

そうした中で培われた最も有益な専門書に出会う方法、専門書の選び方について解説します。

 

また、M&Aや組織再編などでは会社法や民法などの周辺法令に関する深い知識も要求されるため、専門書を読み漁って必死に勉強していました。

そのため、ここでお話しする内容は税法以外にも十分に使えると思います。

✓本記事で学べること

・ 専門家が普段している専門書の読み方がわかる

・ 挫折せず読みきれるようになる

・ 仕事や勉強に効果的な専門書の読み方がわかる

 

最後には、僕の専門書の使い方についても解説しています。ぜひ最後までチェックしてみてくださいね。

 

まずはステップがあることを知ろう

 

専門書には読むステップがあります。

専門書は、小説や漫画とは違って、どこか1つの情報を読み飛ばしたら次がわからないと言うものではありません。

 

専門書は、あくまでそのテーマに関する情報が詰め込まれた『情報のストック』なのです。

例えばあなたが、初めて会った人に質問する時、どのように質問しますか?

『あなたのことを教えてください』

とは聞きませんよね?

『なんてお名前ですか?』

など、具体的に質問しますよね。それは、そこ(その人)にたくさんの情報が詰まっているからです。

専門書も、それと同じです。

 

たくさんの情報が詰まっているので、以下のような特徴があります。

  • どんな情報があるかわからない(その人がどんな特徴的な趣味や性格かわからない)
  • 1回で全て確認する・覚えることはできない(長い付き合いを経てその人を知ると同じ)

 

したがって、僕がおすすめする専門書の読み方は、大まかには以下のような段階に分けられます。

・ どんな情報を持っているか把握する

・ 自分がどんな情報に興味があるか確認する

・ その情報を確認してみる

・ もっと深く調べてみる

・ 気になることがあれば他のことも聞いてみる

人間関係に近いですよね?笑

 

このステップが理解できたら、具体的な専門書の読む際のコツについて説明していきますね。

 

本当に効果のある専門書の読み方5つのコツ

 

それでは、具体的な読み方のコツを解説していきます。

 

コツ①:とにかく1周する

 

専門書を読むときは、まずはとにかく1周することに集中して下さい。

『まず読みきる』と言う事が、専門書を読むにあたって1番大切なことです。

 

専門書を手に取ったということは、その本が解説している分野について、自分が知識がないと思うから手に取ったはず。

知らないことがずっと説明されていると、どうしても途中で挫折してしまうもの。

専門書はとにかく最初に1周すべて読むことが大切

 

その結果、自分が思っていたよりも良書ではないと思えば、思い切って読むのをやめた方がいいです。

『そんなことしたら全然頭に入らないよ』

こう思う人もいるかもしれません。

それで全然オッケーです。

 

その理由については、この後説明していきますが、専門書の位置づけを明確に理解することが大切です。

ぜひ最後まで見てくださいね。

 

コツ②:専門書は覚えない・暗記しない

 

まず知っていてほしいことは、専門書を一回で覚えられる人なんていないということ。

覚えられたらラッキーでいいんです。

例えば、大学受験の時に覚えた数学の公式や英単語、化学の元素記号等は覚えていますか?

よほど仕事で使っていない限り、覚えている人は少ないのではないでしょうか?

専門知識を身に付けるなら、まずは覚えることではなく「気づくこと」「短時間に調べること」にフォーカスすべきです。

 

専門性が高くなればなるほど、暗記するのは難しくなるので、何度も何度も繰り返すほかありません。

そのため、まずは論点に気づくこと、気づいたときに即座に調べられるようになることが大切です。

 

これによって、途中で挫折してしまうと言うことも防げますよ。

 

コツ③:どこにどんな情報があるのかを把握する

 

十分な情報が掲載されている専門書と言うのは、とにかく読みにくく、ボリュームがあります。

そんなとき、『気合を入れて全部覚えてやる』と考えることはやめましょう

挫折の原因になってしまいます。

 

もしそこに労力を費やすなら、資格試験にでも挑戦した方が、よほど年収も市場価値も上げられるのではないでしょうか。

 

奇跡的な記憶力を持っている人なんてほとんどいません。

だからこそ、専門書の役割は『必要なときに瞬間的に答えを見つけるためのツール』なのです。

仮に一度記憶したとしましょう。半年後や一年後、同じ課題に対峙したとき、必ず自分の記憶は正しいと言い切れますか?

 

もし即座に『言い切れる』と答えられた人は、積極的に難関資格などに挑戦すべきです。

もしそうでなければ(それが一般的だと思いますが)、結局は『問題に気づくこと』と『調べ方』が大切なのです。

無駄な事に労力をかけて、挫折しては勿体ないですよ。

 

コツ④:全部読む必要はない

 

専門書は「わからないことを見つけるためのツール」です。

そのため、余計な事まで全て読みきる必要はありません。

むしろ、すべて読もうとすると意味もなく文字を追ってしまうので、ただ疲れるだけ。挫折してしまう原因にもなりますよ。

ではどうするかと言うと、直接必要としていない項目については、各項目のまとめのところだけ読めばオッケーです。

 

むしろ、目次に目を通して、気になった項目だけ読むのも効率的です。

いずれにしても、挫折する原因にもなってしまいますので、全部網羅しようとするのはやめましょう。

 

コツ⑤:日本語が難しいと理解する

 

これを言われてもピンとこない人も多いかもしれません。

例えば、税法で基礎中の基礎である「控除する」という単語の意味、正確に分かりますか?

税理士試験に合格している人でも、ちゃんと正確に分かっている人は少ないのではないでしょうか。

 

では例えば、『50から80を控除』したら、いくらになりますか?

 

もしかしたら察しのいい人は気づいたかもしれません。そう、▲30ではなくて『ゼロ』なんです。

なぜなら、控除という単語にマイナスの概念がないからです。

税法を勉強した人は『いや、収益から費用を控除してマイナスなら、繰越欠損金だろ』と思う人もいるかもしれません。ですが税法はそうは規定してません。繰越欠損金は、『控除したときに、控除しきれなかったときのその金額』とされています。

 

つまり、専門書に書いてある日本語は、実は間違って解釈されていることも多いのです。

 

だからこそ、一回で覚えることは諦めて、『必要なときに瞬間的に答えを見つけるためのツール』と思うべきです。

 

さいごに

 

専門書は、内容が難しくボリュームが多いので、読み方を間違えると最終的には手付かずのままになってしまいます。

そのため、せっかくお金を出して専門書を買ったなら、こちらの記事を何回か読み返して、仕事や勉強生かしてくれたらと思います。

 

以下は、僕が読み返しするときの各回で心がけていることです。

✓僕の専門書の読み方

1〜2回目:どんな情報が載っているか把握する

3〜5回目:どこにどんな情報が載っているか一目で分かるようにカスタム

それ以降:載っていない情報を書き込みながらオリジナルを作っていく

ぜひ参考にしてみてくださいね。

 

また、専門書の選び方については以下の記事にまとめてみました。ぜひ合わせてみてくださいね。

専門書
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