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大手企業へ転職したいなら経理が狙い目な理由【採用担当が紹介】

 

大手企業で働いてみたい人

『一度は人気の大手企業で働いてみたいけど、きっと転職するの難しいんだろうな、、、どうすれば大手企業へ転職できるかな。』

こんな疑問にお答えします。

✓この記事で解消できる悩み

・大手に憧れるけど、中小からの転職は無理かな、、、

・有名企業で働いてみたいけど、自分でも働けるのかな、、、

・どうしたら人気の大手企業に入れるかな、、、

 

こんにちは、元5大総合商社・大手金融で採用担当をしていた、税理士のまぐすです。

この記事では、「大手企業で働きたい!」という人に向けて、「大手企業へ転職するなら、経理が狙い目」な理由を紹介します。

✓この記事の信頼性

この記事を書いている僕は、4大税理士法人から5大総合商社・大手金融を経て、現在ではまったり海外生活をしています。

現職でもそうですが、各企業では採用担当もしていました。

そのため、人気の大手企業の採用担当側の事情を把握していますよ。

 

「大手企業で働いてみたいけど、転職できるかな、、、」そんな悩みを持っている人、少なくないと思います。

 

採用担当だった僕が伝えたいのは、「経理が狙い目」ということです

 

「経理の経験がある人」「会計や税務に少し自信があるよ!」という人の、大手企業への転職成功に少しでも役に立てばうれしいです。

 

それでは、紹介していきますね。

 

大手企業へ転職したいなら経理が狙い目な理由

 

早速結論です。

大手企業へ転職したいなら、経理が狙い目な理由は以下の通りです。

✓狙い目な理由

理由①:そもそもライバルが少ない

理由②:新卒を育てるのはムリ、、、

理由③:会計税務に詳しい人が減っている

 

一言で言えば、「需要 有望な候補者」です。

 

需要、つまり求人よりも有望な候補者の方が少なければ、以下のようなことが起こります。

✓「需要 > 有望な候補者」が嬉しい理由

・内定が取りやすくなる

・企業側がハードルを下げる可能性がある

 

単純に内定がとりやすくなるだけではありません。

企業側が求人を出すということは、その部署・ポジションに人が必要ということ。何としても人を採用する必要があるんです。

そのため、いつもだと学歴や経験、資格などのハードルが高い人気の大手企業も、内定のためのハードルを下げざるを得ないことがよくあります。

事実、僕自身も「5大総合商社」や「大手金融」へは、新卒で入社できた自身はありません、、、

 

そこで、より詳しく「狙い目な理由」について紹介していきますね。

 

理由①:そもそもライバルが少ない

 

大手企業に入社する場合の一番のライバル、それは「新卒入社組」です。

というのも、人気の大手企業への応募が一番多いのが「新卒者」。さらに、そこで実際に入社できた人というのは、一般的にかなり優秀な人たち。

 

実は、経理部はそんな優秀な人たちがライバルになりにくい状況なんです。

 

「新卒入社組」で経理希望は少ない

 

新社会人のうち、経理部を希望する人は少ないんです。

 

マイナビが新社会人を対象にした調査によれば、人気配属先Top5は以下のとおりです。

✓新社会人の人気配属先Top5

第1位 営業部 77人(20.1%)

第2位 技術部 48人(12.5%)

第3位 総務部 37人(9.6%)

第4位 開発部 29人(7.6%)

第5位 システム部・情報システム部 22人(5.7%)

出展:マイナビ『今年の新社会人に聞いた、人気配属先Top5【新社会人白書2017】

上記のように、経理部は「新卒入社組」の中では経理は人気がないんです。

 

それは当然かもしれませんよね。

基本的に、新卒ではその企業の「メインビジネス」に興味があるもの。

例えば、商社であれば営業や海外事業部、銀行であれば融資部、システム会社であればシステム開発などです。

 

経理希望者が少ないのでライバルが少ない

 

上記の通り、新卒の中では経理希望者が少ないので、経理に配属されている「新卒入社組」には、以下のような人が多くいます。

✓「新卒入社組」で経理に配属された人に多い特徴

・異動希望を出している

・経理で実績を上げようと思っていない

・本気で会計・税務スキルを身に付けようと思っていない

 

一言で言えば「本気で経理で頑張っていない人が少なくない」ということ。

 

もちろん、「仕事の手を抜いている」というわけではありません。真面目に仕事をしている人がほとんどです。

ですが、「経理の中で出世しようと、日々自己研鑽に励んでいるような人」は決して多いわけではありません。

 

そのため、経理を軸としたキャリアを考えて入社した人に比べると、ライバルが少ないので出世しやすい傾向にあります。

 

理由②:新卒を育てるのはムリ、、、

 

とはいえ、本来会社としては「せっかく採用した新卒を鍛えて、優秀な経理人材を育てたい」と思っています。

 

それはそうですよね、経理だって会社の立派な重要部署の1つ。

特に経理は、会社の財政状態や経営状況を把握できる数少ない部署。営業がクライアント・顧客と近い距離にいるとしたら、経理は「経営に近い距離」にいることになります。

 

そのため、大手企業の多くが、優秀な経理人材を新卒者の中から採用したいと考えているんですが、それもなかなか難しい事情があります、、、

 

だいたい3年で異動、知識が身に付かない

 

大手企業の多くが、3年くらいを目途にジョブローテーションで異動があります。

 

厚生労働省の要請に基づき、「独立行政法人 労働政策研究・研修機構」が全国の労働者 300 人以上の企業10,000 社を対象に行った調査によれば、約3割の企業が「3年で異動がある」とのことでした。

人事異動の頻度が何年ごとになることが多いかについては、3 年」が 27.9%ともっとも割合が高く、次いで、5 年が 18.8%などとなっている。これを正社員規模別にみると、3 年」の割合は、規模が大きくなるほど高い。

出展:独立行政法人 労働政策研究・研修機構 平成29年10月25日『企業の転勤の実態に関する調査

 

新卒入社組で経理に配属されたとしても、だいたい3年くらいで異動することになってしまいます。

そのため、長く経理や会計事務所で経験をしてきた転職者に比べると、実績・経験を積みにくく、十分な会計・税務知識が身に付きにくい環境にあります。

 

他の会社で、経理や会計事務所でずっと働いてきた人からすれば、十分にバリューを出しやすい環境ですよね。

 

制度や法律が年々複雑化

 

さらに、企業の内部事情だけではなく、外部事情として「制度や法律が年々複雑化している」ということも影響しています。

 

例えば会計基準。

企業活動のグローバル化に合わせて、2000年から始まった所謂「会計ビックバン」による会計基準の国際化。

アメリカの会計基準や国際会計基準(IFRS)を、日本基準にも導入する流れが年々加速しています。

・そもそも会計ビッグバンとは、2000年3月期に始まった、日本の企業会計基準を世界基準に合わせるために行われた数々の改革であり、一言で言えば、会計基準の国際化でした。

・時価会計が導入され、貸借対照表の項目について、時価で評価しようという流れになりました。

・アメリカの会計基準(US GAAP)や、国際会計基準(IFRS)で適用されていたものを日本基準に導入したもので、当時は、「コンバージェンス」と言われていました。

・そこから一歩進み、IFRSを全上場会社に原則適用するような方向性も示されたりしましたが、結果的には任意適用となって、現在に至っています。

出展:M&A Online「【会計コラム】複雑化する会計制度について考える

 

さらに、税法についても年々複雑化しています。

例えば仮想通貨や消費税増税などの個人にも身近な税務処理や、租税回避や国際税務などの大手企業向けの税法に関しても、より複雑化しています。

 

大手企業の申告漏れについて、ニュースで見かけることも増えましたよね。

ソフトバンクグループ(SBG)が4200億円の申告漏れを国税当局に指摘され修正申告した。

問題は計上時期が異なった「期ずれ」にとどまらない。

2018年3月期に国内の法人税がゼロとなった裏側には、グループ内の株式移転のみで2兆円もの損失が生じる仕組みがあった。

企業グループの複雑化と資本取引の増加に対応できない税制の不備が露呈した。

出展:日本経済新聞『ソフトバンクG、納税ゼロの波紋

 

そういった状況下、2~3年で十分な知識・経験をもった人材を育てるのが、とても難しい状況になってきています。

 

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理由③:会計税務に詳しい人が減っている

 

また、社外に目を向けても、会計や税務に詳しい人材は減少傾向にあります。

 

公認会計士の受験者数は、ピーク時の半分以下

 

こちらの表は、過去16年間の願書提出者数の推移です。

ここ数年は少し持ち直してきているものの、ピーク時に比べると半分以下になっていることが分かります。

出典:公認会計士ナビ『会計士試験の合格者は1,305名!平成30年(2018年)公認会計士試験合格発表!とその考察

 

 

監査法人以外のキャリアが増えてきている

 

『公認会計士は監査法人に努めるんでしょ!?』

 

そう思っている人も多いかもしれません。

 

ですが、近年は監査法人以外のキャリアも広がってきています。

金融庁の令和元年のモニタリングレポートによれば、監査法人に所属する会計士の割合が、年々減ってきていると言われています。

公認会計士登録者数はここ数年緩やかに増加している。

監査法人所属者数も増加しているものの、登録者全体に占める割合は平成 27 年3月末の 49.3%から年々低下し、平成 31 年3月末は 44.8%となっている。

出展:金融庁「令和元年版モニタリングレポート

 

公認会計士の希望者は減っているものの、公認会計士でも、監査法人以外のキャリアを選ぶ人が増えてきているということですね。

 

税理士受験者数も年々減少中

 

公認会計士と同様、税理士受験者数も年々減少しています。

年度 受験者数(人)
平成25年度 45,337
平成26年度 41,031
平成27年度 38,175
平成28年度 35,589
平成29年度 32,974
平成30年度 30,850

Source:毎年の「税理士試験結果|国税庁」

 

詳しい理由などは、こちらの記事で詳しく紹介しているので、気になる人はぜひチェックしてみてくださいね。

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理由は諸説ありますが、難易度と合格までの平均期間が長いことが挙げられます。そのため、会計事務所などへの転職もしやすい状況にあります。

 

以上のことから、これまでは「会計は会計士、税務は税理士」が強かった企業への転職市場においても、

・企業の需要は増えている

・一方で試験合格者や受験者は減っている

という状況です。

 

特に資格を持っていなくても、スキルや経験があれば、十分に転職可能な状況ですよ。

 

まとめ

 

さいごに、今回紹介した「大手企業へ転職したいなら経理が狙い目な理由」をおさらいします。

✓狙い目な理由

理由①:そもそもライバルが少ない

理由②:新卒を育てるのはムリ、、、

理由③:会計税務に詳しい人が減っている

 

少しでも気になるなら応募してみるべき

 

採用担当の経験から本当に感じることは、「大手企業にも転職できそうなのに諦めてて、、、本当もったいないな」ということ。

直接相談してくれる友人やその友達などでも、せっかく十分なスキルや経験があるのに、応募すらせずに諦めちゃってる人が本当に多いです。

 

必要なことは1つだけ、「まずは動いてみる」ということ

 

自分の過去の努力や経験は、自分で思っているより必要としている企業があるかもしれません。

先入観で自らの可能性に蓋をしてしまうのではなく、まずは自分のスキル・経験を必要としてくれている大手企業を探してみなきゃ、ずっと憧れのままで終わってしまいます。

 

大手企業を狙うなら、必ず非公開求人を狙うべき

 

なお、人気の大手企業のほとんどは、ネットで調べても出てこない「非公開求人」で求人募集していることがほとんどです。

 

それには、大手企業ならではの様々な理由があります。

こちらの記事でその理由を詳しく紹介しているので、ぜひチェックしてみてください。「非公開求人」の方が採用されやすいし、好条件の求人が多いですよ。

【採用担当が解説】転職するなら非公開求人がおすすめな理由【探し方も紹介】 こんな疑問にお答えします。 ✓この記事の想定読者 ・転職に興味がある人 ・非公開求人に応募しようか...

 

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今回は以上です。ありがとうございました。

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