会計事務所への転職を検討している30代40代
『会計事務所への転職を検討しているけど、やっぱり30代以降になると難しいのかな、、、せっかく経理経験や税務知識を身に付けたんだから、挑戦してみたいんだけど、注意点とかあったら教えて欲しいな。』
こんな疑問にお答えします。
✓この記事の想定読者
・税理士業界に転職したい30代40代
・転職で年収が下がってしまうのが不安な人
・転職したらどんな待遇があるのか知りたい人
こんにちは、税理士業界で採用担当の経験のある、税理士のまぐすです。
この記事では、税理士業界・会計事務所への転職を検討している30代・40代に向けて、「転職際の注意点」を紹介していきます。
✓この記事の信頼性
この記事を書いている僕は、4大税理士法人や現職のコンサルティングファームで、採用担当としても働いています。
応募者の中には、30代40代という人も多くいますし、そういう人を採用した経験もたくさんあります。
そうした経験から「採用される30代・40代」という目線から、注意点を紹介します。
一般的には、30代・40代くらいから転職は徐々に難しくなると言われていますよね。
でも、税理士業界は専門分野でもあることから、採用にも特徴があります。
ぜひ最後まで読んで、希望する転職を勝ち取ってくださいね。
📓もくじ
30代40代が会計事務所へ転職するときに注意すべきこと
早速結論ですが、専門職である税理士業界の転職は、以下の点に注意が必要です。
税理士業界の転職は、『スキル・経験主義』ということ
一般的な企業と比べて、会計事務所への転職は業界ならではの特徴があります。
その中でも一番大きいのが、『スキル・経験主義』ということです。
これによって、一般企業への転職とは違い、会計事務所への転職では以下のような特徴が生じます。
✓税理士業界での転職の特徴
・年齢と年収は、必ずしも比例しない
・年齢とポジションは、逆転することも一般的
・入社1年目は、想定よりも低いポジションで様子見の可能性あり
これらの理由について、以下で詳しく紹介していきます。
税理士業界は『個人』が商品
企業には、メインとなる製品やサービスがありますよね。
AppleならどこでもiPhone、FacebookならSNS(ソーシャルメディアネットワーク)のプラットフォームサービスの提供などです。
こうした商品・サービスは、開発から企画、製造、販売、アフターサービスまでを、会社で一体となって提供してます。
一方で、税理士業界は違います。
かかりつけのお医者さんがいるように、いつもお願いする美容師さんがいるように、個人のサービスのクオリティが会社の価値を決めます。 ※もちろん、会社ごとに色んな考えがあると思いますが。
そのため、税理士業界は『個人』が商品と言えます。
『知識だけ』ではサービスは完成しない
そして、会計事務所の仕事は、知識があればサービスが完成するわけではありません。
経験・実績があって、初めて『クライアントにとって価値あるサービス』が完成します。
上記で挙げた通り、医者が医療知識だけで患者の信頼を得るのが難しいように、美容師が技術だけでお客さんの納得する髪型が造れないのと同じように、クライアントのニーズや事業目的、やりたいことを理解するのが大切です。
もちろん、学者の論文や、教科書を作るのと同じく、知識だけが求められる仕事もたくさんあります。
ですが、多くの会計事務所が『クライアントの悩みを解決すること』をサービスとしています。
そのため、税理士業界では、より価値のあるサービスを作る上では、経験も大切な要素の1つです。
転職には4種類ある【必ず知っておこう】
「転職」と言っても、挑戦する次の会社の業界・職種によって、大きく4つのパターンに分けられます。
転職の4つのパターンと「求められる人材」は、以下の通りです。
職種 | |||
同じ | 違う | ||
業種 | 同じ | 即戦力 | チャレンジ |
違う | 知識・経験の応用 | ゼロスタート |
上表について、少し深掘りして説明します。
待遇は、前職の『業種』と『職種』で大きく変わる
上記で説明した通り、税理士業界の転職では「スキル」「経験」が重要です。
そのため、税理士業界での転職では、どれくらい会計・税務・経理の経験があるかが大切です。
それぞれの項目について、例を交えて解説します。
同業種×同職種
これが一番イメージしやすいと思います。以下のような転職のイメージです。
例
前職の業種:会計事務所
前職の職種:転職先と扱っている税法が同じ(例:法人税チーム→法人税チーム)
この場合、前職で磨いたスキル・培った経験が、そのまま転職先でも生かされます。
そのため、基本的には「即戦力」としての採用であるため、好待遇を狙えます。
同業種×違う職種
こちらは、前職が会計事務所ではあるものの、扱う税法・サービスが異なる場合が該当します。
例:
前職の業種:会計事務所
前職の職種:相続税チーム→法人税チームへの転職
この場合、前職は確かに税理士業界・会計事務所かもしれませんが、前職での経験が必ずしも該当するとは限りません。
そのため、「前職での経験がどれだけ生かせるか」「新しいことに意欲的に挑戦できるか」などが、好待遇を勝ち取るためのポイントになります。
その他にも、「法人税チーム→法人税チームへの転職」だとしても、その専門分野が違う場合もこちらに該当します。
例えば、SPCの申告チームから、一般事業会社の申告チームへの転職は、これに該当します。
違う業種×同じ職種
こちらは、前職は会計事務所ではなかったものの、経理部などで会計や税務を担当していた場合が該当します。
例:
前職の業種:自動車メーカー(経理)
前職の職種:経理で法人税申告を担当→会計事務所の申告チーム
この場合、業種は違っても、求められる知識は大きく変わらないため、良い条件で転職できる可能性もあります。
とはいえ、求められるレベルもより高いものになるため、前職での業界への知識(上記例でいえば、自動車業界への知見や、事業会社での経験)などを活用・応用できるかがポイントになります。
違う業種×違う職種
分かりやすいと思いますが、「ゼロスタート」になります。
例:
前職の業種:自動車メーカー
前職の職種:人事部→会計事務所の申告チーム
多くの場合、年齢や前職でのポジションに関係なく、ある程度若手メンバーと同じくらいのポジションからのスタートになることを覚悟した方がいいと思います。
企業側としても、ポテンシャル採用なので『様子見の期間』ですからね。
そのため、転職を検討する際には、「入社直後の待遇よりも、長期的な目線で条件のいい求人」がおすすめです。
「自分でも転職可能かな」と不安に思ったら
上記の通り、会計事務所への転職では、年齢や前職でのポジションに関係なく、「これまでの知識・経験が生かせるか」がポイントになります。
もし自分の知識・経験が生かせる求人があるか不安なら、実際に求人を探してみるのがおすすめ。
一般的に、30代40代の転職というのは、20代の転職よりもハードルが高くなると言われます。
ですが、税理士業界では必ずしもそうでもありません。
会計・税務の経験がなくても好待遇はある
上記を見ると、「30代40代なら、やっぱり経験がなきゃダメなんだ、、、」と諦めてしまう人もいるかもしれません。
会計・税務の経験がなくても、好条件で入社できる場合もたくさんあります。
理由は主に、「税理士業界は人材不足だから」です。
とはいえ、どんな人でも好条件で迎え入れてくれるわけではありません。
しっかりとした“転職の戦略”が必要です。
こちらの記事では、「未経験者が税理士業界に転職できる理由と、転職成功のためにやるべきこと」を詳しく紹介しています。
ポイントは「何を重要とするか」です。
「とはいえ未経験だから不安、、、大手と中小、どちらの会計事務所に行った方がいいのかな?」
そう不安に思う人もいるかも少なくないと思います。
そんな人は、ぜひこちらの記事も併せてチェックしてみてください。ポイントは「やりたいことは何か」です。
なお、僕がおすすめする「会計事務所の転職に強いエージェント」は、以下の通りです。
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さいごに
税理士・会計事務所への転職専門のエージェント『Hupro(ヒュープロ)』。
特に、経験者のキャリアアップに繋がる求人が多いため、次のステップを目指す人におすすめ!
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おさらいですが、専門職である税理士業界の転職は、以下の点に注意が必要です。
税理士業界の転職は、『スキル・経験主義』ということ
また、転職はこれまで経験した業種・職種によって難易度が変わります。
とはいえ、30代以降でも転職可能です。
その理由については、こちらの記事で詳しく紹介しているので、ぜひ併せてご覧ください。ポイントは「税理士業界特有の事情」と「求められるスキル」に特徴があります。
30代40代でも、しっかりと事前準備をすれば、十分に好待遇での転職を狙えます。
上記で紹介した他のページもしっかりとチェックして、ぜひ税理士業界での転職を成功させてくださいね。
今回は以上です。この記事が、税理士業界の転職に少しでも役立てていれば嬉しいです。
ありがとうございました。