『転職にも興味あるんだけど、会計事務所や税理士事務所で経験したあと、みんなどのようなキャリアを積んでいるの?税理士法人や会計事務所経験者・経理を経験した人のキャリアプランを知りたいな。』
こんな悩みにお答えします。
✓想定読者
・税理士法人や会計事務所経験者・経理を経験した人
・転職に興味がある人
・会計や税務の知識を武器にキャリアアップしたい人
こんにちは、Big4税理士法人出身の税理士まぐすです。
今回は、税理士法人や会計事務所経験者・経理を経験した人のキャリアプランについて解説します。
結論、いろんな業種・企業へのキャリアアップが可能!
特に、大手企業・大手事務所出身者なら有利に転職を進められます。
そこで、この記事では税理士のキャリアプランを、業種ごとに紹介します。
✓ 本記事の信頼性
この記事を書いている僕は、税理士としてBig 4税理士法人、5大総合商社、大手金融機関、国内外の会計税務コンサルティングファームで働いた経験があります。
Big 4税理士法人、会計税務コンサルティングファームでは採用担当として、キャリア相談にも乗っていました。
それでは解説していきますね。
📓もくじ
業種①:戦略系コンサルティングファームやファンド(プライベート・エクイティ・ファンドやヘッジファンド)
もしチャンスがあれば挑戦してみてもらいたいのが、この業界です。
・戦略系コンサルティングファーム
・ファンド(プライベート・エクイティ-・ファンド、ヘッジファンド)
・その他のコンサルティングファーム(総合系など)
転職市場では、いわずとしれた人気の業種です。
実は、会計や税務の知識があればかなりチャンスが高いです。事実、この記事を書いている僕はBig 4税理士法人からこういったコンサルティングファームへ転職しています。
ただし、一般的なイメージとしては『ハードルが高く、なかなか入れないよ…』そう思っている人も少なくないはず。
なぜなら彼らは、”超”がつくほどの学歴スーパーエリートと言われています。
例えば、東大や海外MBA取得者などの多くが狙う業界です。
また、一般的に高収入と言われる業界で、向上心の高いサラリーマンの転職先としては最も憧れられる存在ですよね。
MBAを取得するため海外留学を経験してから挑戦する人も多く、それだけ普通には入れない業界。
それでも、会計や税務を経験して転職してくる人もかなり多いです。
なぜなら、彼らの仕事を考えればわかりやすいです。
彼らの主な仕事は、様々なデータからクライアント企業の問題点や改善点を見つけて解決策を検討することや、経済データや財務データからその企業や商品の将来性を計ることが根幹にあります。
つまり、高度な分析力が求められるのです。
その点、会計士や税理士をはじめ、会計・税務・経理や財務に携わっていた人は、元々数字に慣れていて「経験に基づく違和感」など直感的な感性をすでに持っています。
このような企業に新卒で入社した人も、MBAで勉強する人も、いずれも最初に基礎的な会計の勉強を行います。
そのような知識・経験を既に持っているため、企業側でキャリアイメージさえ付けば、チャンスは多いです。
業種②:大手総合商社や金融機関
大手総合商社や金融機関においても、その本社で働く人たちは学歴も経験もすごい人たちが多いです。
ですが、会計や税務の知識があれば十分にチャンスがあります!
事実、僕がこれらの業界に転職を成功させています。
また、当時の同僚(転職者)には多くの会計・税務経験者がいました。
さらに、これらの会社の経理部などへのチャンスももちろんありますが、営業や企画部署へのチャンスも開けているのです。
金融機関の仕事
金融機関の主な仕事は、金融資産を使った節税商品を販売したり、顧客の返済能力を分析して融資を実行したり、証券会社のように利回りの高い商品を発掘して販売したり。
(もちろん、税理士法などで提供できるサービス・アドバイスは限られてはいるものの)すべて会計・税務の知識がなければ成り立たない職業なのです。
総合商社の仕事
近年の総合商社(特に東京本店)の仕事と言えば主に、マーケットや企業を分析し、ビジネスプランを練り、投資先の採算管理を行って事業戦略を考案することとも言えます。
これらの仕事はつまり、会計や税務の知識がなければ採算管理や企業分析ができないため、必ず必要となる知識・スキルとされているのです。
つまり、いずれの業界でも会計・税務の知識や経験は非常に生かせるんです。
だからこそ、これらの業界でも会計事務所からの転職者が増えてます。
これまでは、新卒で採用して会計や税務の知識を身に着けさせることが多かったこの業界です。
しかし最近では、元々そういった知識を持っている人材を積極的に採用する企業が本当に多いです
業種③:(メガ)ベンチャー
転職を希望する人によっては、ベンチャー企業で自由に働きつつ、役員や部長などの責任あるポジションを希望している人も多いのではないでしょうか。
特に、大手企業や大手会計事務所の出身者であれば、ベンチャー企業への転職はかなり有利に進められます。
一時期、ベンチャー企業への転職は一般的にすごく人気でした。
ですが最近は、営業力や企画力だけを推してそのポジションにつくことは、特にメガベンチャーでは難しくなってきているかもしれません。
もちろん、創業当初から関与できれば話は別ですが、ベンチャー企業を設立する際には、独自の企画力や営業力を強みとして独立される方が多いからです。
だからこそ、会計や税務のスキルを持った人材は重宝され、場合によってはCFO(候補)として採用されるのです。
僕の場合、CMで見ない日はないほどの人気ベンチャー企業の社長や、転職していた(メガ)ベンチャーの転職サイトの役員から直接連絡があったりもしました。
僕が税理士として関わって知る限り、設立当初はその商品開発や営業力強化に力を入れ、まずは売上の増加を図ります(当然ですよね)。
従って、規模が大きくなるまでの間、経理を含めたバックオフィス業務は手薄になっていることがほとんどです。
「大きくなるまでの間」とは?
これは、「上場する直前または上場してしばらくの間は」と考えてもOKです。
実際に上場準備(IPO)を行う企業は、証券会社などと事業計画や開示情報を纏め、その財務情報などを財務局などの関連機関へ提出することになります。
が、ほとんどの企業が準備を始めてから初めて、財務情報などの管理が十分とは言えない状況であったことに気が付くことが多いです。
つまり、特にIPOを目指しているようなそれなりの規模のベンチャー企業としては、会計や税務、財務の知識・経験のある人材を欲しがっています。
そう考えているのです。
(CFOともいえる人材がいなければ、上場が承認されにくいなどの都合もあるのです)
したがって、会計事務所や税理士事務所から(メガ)ベンチャーなどに、CFOないしCFO候補など好待遇で転職する人が本当に多いです。
さいごに
さいごに、今回僕がおすすめした「会計・税務の知識・経験経験者が狙える業種」をおさらいします。
業種①:戦略系コンサルティングファームやファンド(プライベート・エクイティ・ファンドやヘッジファンド)
業種②:大手総合商社や金融機関
業種③:(メガ)ベンチャー
もちろん、実際に入社できるかどうかは、個人の経験やその時の業界の景気などに左右されます。
検討する際は、こういった企業・業界を専門にした転職エージェントも多いので、しっかりと情報収集すべきだと思います。
転職サイトやエージェントをしっかりと利用して、適切な最新情報をしっかりと集めてくださいね。
税理士業界に挑戦する人におすすめな転職サイト/エージェントは、こちらの記事の『【実体験】税務・経理に強い転職サイト・エージェント紹介と比較まとめ』にまとめています。
また、税理士業界ですでに働いていて、ほかの税理士法人や一般の事業会社への転職を考えている人におすすめ転職サイト/エージェントはこちらにまとめています。あわせて確認してみてくださいね。
今回は以上です。
ありがとうございました。
転職を検討するとき「この会社、むかし受けたことあって落とされたんだよな~」と諦めてしまう方がいます。
それが数十人程度の中小企業であれば、確かに採用担当者が当時と変わっておらず、書類審査の段階で落とされてしまうかもしれません。
ですが、もし数百人以上の規模の会社であれば、絶対にあきらめないでください!当時と担当者が同じとも限りませんし、仮にデータとして残っていたとしても誰も調べません。つまり、もう一度挑戦するチャンスがあるんです!!!
この点、実際にたくさん目の当たりにしてきた事例です。当時といまでは企業側の状況も、採用担当者も、採用基準も変わっているかもしれません。例えば、大手外資系コンサルティングファームや日系金融機関でもこのようなことは往々にしてあります。
根拠なく、勝手に臆病になる必要はないですよ。