コロナで転職に不安がある人
『転職に興味があったんだけど、新型コロナウイルスの影響で、今後どうなるのか不安だな、、、SNSとかで「大手企業は終わり」とかよく見るけど、実際のところどうなのかな?これからの転職市場や、大手企業の中途採用について知りたいな。』
こんな疑問にお答えします。
✓この記事の想定読者
・転職に興味があるけど、コロナの影響が気になる人
・大手企業の中途採用の今後が気になる人
・これからが不安な、中小企業やフリーランスで働く人
こんにちは、複数の大手企業で採用担当をしている、税理士のまぐすです。
最近SNSの普及によって『大手企業はオワコン』『大企業に入っても意味ない』などネガティブな情報が増えています。
ですが、コロナウイルスが人々の働き方に影響を与えたことで『ちょっと間違っているな』ということが実際に分かりやすく表れたので、コロナ禍における大手企業の実際の働き方を交えて紹介します。
✓この記事の信頼性
この記事を書いている僕は、4大税理士法人から5大総合商社・大手金融を経て、現在ではまったり海外生活をしています。現職でもそうですが、各企業では採用担当もしていました。
さらに、僕の周りには「時価総額上位の大企業」で働くクライアントや仲間、親族が多くいます。
そのため、大手企業の中途採用の見通しや働き方について、実態を把握しています。
それでは、紹介していきますね。
📓もくじ
コロナで見えた『大手企業は終わり』説が間違いな理由
2020年3月、日本だけじゃなく世界経済に大きな影響を及ぼしている新型コロナウイルス。
多くの企業の働き方にも影響を及ぼしていますよね。
その中での、大手企業と、中小企業やフリーランスの働き方や、差し迫っている状況に大きな差があると感じている人も、少なくないんじゃないかと思います。
一番大きな違いは、以下の通りです。
大手企業とそれ以外の違いは、資金力が生み出す「命と生活の圧倒的な安心感」と「中小企業・フリーランスの“体力“の危うさ」
これについて、具体例を交えつつ紹介します。
命・生活の安心感が全然違う
2020年5月4日の西村経済再生相の発言の通り、新型コロナウイルスは「命と生活」に多きな影響を与えています。
そんな中で生まれた、大手企業と、中小企業・フリーランスの働き方の違いで、特に「命や生活」への影響の違いは、以下の通りです。
✓コロナ禍における大手企業とそれ以外の違い
【経済面】大手は年収がほぼ保証
【働き方】大手は通勤なし(又は少し)
【将来性】大手は「明日仕事がなくなるかも、、、」なんて不安なし
これを見て、『え、自分は5月でも普通に会社に出社してたんだけど、、、』とドキッとした人もいるんじゃないかと思います。
実際、多くの企業はコロナの影響で、従業員を守るために様々な取り組みを行っています。
従業員の「命と生活」を守るための大手企業の取り組み
例えば、GMOインターネットでは、2020年1月からコロナの感染症対策でいち早く在宅勤務を導入しています。
GMOインターネットは2020年1月、新型コロナウイルス感染症対策で在宅勤務を導入した。大手IT(情報技術)企業の中でいち早い決断だった。
事業継続に向けた準備と訓練が奏功し、業務生産性はほとんど下がっていないという。
出展:日本経済新聞「在宅勤務いち早く導入 GMO熊谷社長、決断の舞台裏」
また、武田薬品工業は、2020年5月7日に在宅勤務の延長を決定し、さらに期間は決めていないとしている。
武田薬品は5月7日、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の感染拡大による緊急事態宣言が延長されたことを受け、国内MRの在宅勤務を継続すると発表した。
在宅勤務の期間は決めていない。
今後も電話、電子メール、Web会議室システムなどを利用したリモートによる情報提供・収集活動を行うとし、「患者さんや医療従事者の皆さんにとって喫緊で必要となる情報」を中心に情報活動するとしている。
出展:ミクスonline 2020/05/08「武田薬品 国内MRは在宅勤務継続 医療者が「喫緊で必要となる情報」をリモートで提供」
人材派遣、人材紹介などを行っているパソナグループでは新型コロナウイルスの感染拡大予防対策として、全社員を対象に在宅勤務を推奨したり、ラッシュアワーを避けて通勤することを認めるなどの取り組みをしています。(出展:PASONAニュースリリース2020.01.30「パソナグループ 『新型肺炎対策本部』を設置、新型コロナウィルスの感染拡大に伴い契約社員・派遣スタッフ等を含む 全従業員を守る対策を実施」)
中小企業ではテレワークには厚い壁、、、
一方で、中小企業では「在宅勤務・テレワークを進められない実情」があります。
パーソル総合研究所の調べによれば、従業員1万人以上の企業ではテレワークの実施率が43.0%。
その一方で、中小企業はかなり低い。1,000人未満の企業では25.5%、さらに100人未満では16.6%と、かなりの差がでています。
パーソル総合研究所の研究結果:
調査(4月10~12日実施)によると、企業規模別にテレワーク実施率を見た場合、従業員数1万人以上の企業では実施率43.0%なのに対し、100~1000人未満では25.5%、10~100人未満では16.6%と差が開いた。
出展:DIAMOND online「【コロナと働き方】拡大するテレワーク格差、中小企業の働き方改革に立ちはだかる壁」
不況下では「ビジネスにおけるヒエラルキー」が大きく影響
このような大企業と中小企業・フリーランスの違いはなにか。
不況時の大手企業とそれ以外の差が生まれる理由は、「圧倒的な資金力」
事実、例えば中小企業がテレワークが実施できていない理由は、「立場」と「業務環境」が関連しているようです。
テレワーク非実施者に聞いたテレワークができない理由については、
最も多かった「テレワークで行える業務ではない」(47.3%)に続いて、
「テレワーク制度が整備されていない」(38.9%)、
「テレワークのためのICT環境が整備されていない」(19.9%)が挙げられている。
中小企業におけるデジタル化の壁はコロナ禍以前にも指摘されていたが、今回のテレワークへの切り替えの動きにおいても、その差は如実に表れているようだ。
出展:DIAMOND online「【コロナと働き方】拡大するテレワーク格差、中小企業の働き方改革に立ちはだかる壁」
【悲報】不況下では、ヒエラルキーの階級が下の方が弱い、、、
実際のところ、不況によって仕事がなくなるとすれば、ヒエラルキーが下の階級から順番に仕事がなくなっていくのが一般的。
例えば、ビジネスを段階的にみると、上から順に以下のようなヒエラルキーがあると思います。
仕事を外注する大手企業 → 受注して下請けに出す中堅企業 → 下請けする中小企業やフリーランス
こうしてみると、もし不況で仕事がなくなったとしたら、以下のような流れになるかもしれません。
・大企業はコスト削減に取り組む → 中小企業の下請けを見直し
・中小企業は仕事激減 → フリーランスへの外注がなくなる
・フリーランスは案件がなくなる、、、
上記を見てドキッとした人もいるんじゃないかと思います。
不況になれば、まずは大手企業がコストカットや業務撤退を決めます。それが順々に、中堅企業や中小企業・フリーランスに影響してきます。
影響としては、大手企業よりも中小企業やフリーランスの方が大きいですよね。
メディアの情報は正しく判断しよう
とはいえ、大企業離れが進んでいるのは事実。
先日、東京大学と京都大学からトップクラスのデータサイエンティストが集まる場に行きました。そこで「最近、優秀な学生は大企業に行きたがらないって聞くけど、本当?」と尋ねました。するとみんな口をそろえて「当たり前じゃないですか!」というのです。彼らが考えているのは自分で起業するか、ベンチャー企業に入るか、GAFAに行くという選択肢で、日本の大手企業など眼中にありません。
「僕らの周りで、大手企業に行きたいなんていう人はいませんよ」
「セクハラ・パワハラとか、ろくなことがないでしょう」
「頭の固いおじさんの先例主義にふりまわされたくありません」
日本の大企業なんて行きたくないというのが、彼らの本音なのです。
出展:講談社 2019年12月19日「日本の若者たち、いよいよ「大企業離れ」が止まらなくなってきた…!」
上記のような記事やSNSを見ていると、「あ、大手企業はやっぱりオワコンなんだな」という印象を持つ人も、少なくないと思います。
ですが、実際にはそのような単純な話ではありません。
「大企業=ダメ」というわけではなく、就活に対する価値観が多様化しているということ
例えば、サイボウズを設立された青野慶久さんは、以下のように仰っています。
最も安定しているのは「会社が潰れてもすぐに転職できる人」です。会社に依存しないから、とても安定している。
一方で「この会社じゃないと生きていけない」という人はリスクが高いですよね。経営者が間違えた瞬間に道連れになってしまうかもしれません。
出展:サイボウズ 2018年2月27日『「大企業でくすぶっている若者たちは、就活に失敗したんだわ」──ツイートの真意を社長の青野に聞いてみた』
情報をそのまま鵜呑みにするのではなく、情報は正しく判断する必要がありそうですね。
とはいえ、確かにこれからは大手も変わっていく
じゃあやっぱり大手企業がいいかというと、単純にそういうわけではありません。
大手企業も、時代に合わせて変化が求めらています。
企業はどんどん『年功序列』『終身雇用』終了へ
2019年5月13日、ヨタ自動車の豊田章男社長が、「なかなか終身雇用を守っていくのは難しい局面に入ってきた」を話したことは、記憶に新しいという人も多いと思います。
加えて、経団連の中西宏明会長も同様に、終身雇用制度を否定するような発言をしています。
それによって、トヨタ自動車だけでなく、メガバンクまでもが社内の評価制度の変更を発表しています。
豊田社長や中西会長、それに各社の評価制度の変更については、こちらの記事で詳しく紹介しているので、詳しく知りたい人はぜひチェックしてみてくださいね。
アフターコロナに向けて外出自粛中にすべきこと【これからのキャリアを見直そう】
スキル・経験がある転職者が勝つ時代に
大手企業の多くが、終身雇用や年功序列を見直すとともに、評価制度を新たにしています。
どのような方針かというと、一言で言えば「成果主義」
こちらの記事でも詳しく紹介していますが、多くの企業が「成果主義」「実力主義」となる制度に変わってきています。
さらに、「成果」を求めるために「実力」のある人を“社内外”から集める動きが加速しています。
大手企業とはいえ、年功序列や終身雇用が崩壊しつつ、実力のある人材を求める方向へ進んでいくため、「スキル・経験がある転職者が勝つ時代」がどんどん近づいてますよね。
「これまで頑張ってきた!」という人には、逆にチャンス
そのため、「これまで仕事だって頑張ってきた。必要なら勉強だってしてきた!」なんて人にとっては、チャンスです。
これまでは転職の門が狭かった大手企業でも、これからはスキルや経験があれば、十分に転職できるチャンスがでてきますよ。
✓おすすめ転職サイト・エージェント
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まとめ
さいごに、この記事のおさらいです。
コロナで見えた『大手企業は終わり』説が間違いな理由は、一言で言えば「大手企業の安心感」と「中小企業・フリーランスの“体力“の危うさ」です。
その理由は、主に以下の通りです。
✓コロナ禍における大手企業とそれ以外の違い
【経済面】大手は年収がほぼ保証
【働き方】大手は通勤なし(又は少し)
【将来性】大手は「明日仕事がなくなるかも、、、」なんて不安なし
「大手企業は終わり」なんてSNSやニュースなどでもよく取り上げられますが、それは大手企業をニュースに取り上げなきゃ視聴率が取れないだけ。誰も知らない中小企業の話題を出しても、よっぽどじゃなきゃ誰も見ませんよね。
思考停止して、そのまま情報を鵜呑みにするのではなく、しっかりと見極めたいですね。
また、こんな状況でも大手企業なら転職するならチャンスはあります。
こちらの記事は「不況でも大手企業なら転職のチャンス」をテーマにしているので、気になる人はぜひチェックしてみてくださいね。
今回は以上です。
色んな状況・環境の人がいると思いますが、お互い頑張りましょう。ありがとうございました。
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